種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2015.11.13【Vol.244】
今年の紅葉は早いのでしょうか。色づきはどうなのでしょうか。風景を撮影されるかたはそろそろ気になる季節なのではないでしょうか。すでに見ごろを迎えている場所も多くなってきているようです。
桜同様に紅葉も色づきのピークはほんの1日か2日しか無いようなので、タイミングが難しいのですが・・・。観光地に行けばそれこそ人だかりで撮影もままならないのですが、自宅の近所でも探して見ると素敵な紅葉に出会えます。
近くだからといっても三脚やレリーズはお忘れなく。日中、陽の高い時間帯の撮影もいいのですが、明け方や夕がたの色づきもまた紅葉撮影の魅力です。必然的に望遠での撮影が多くなりますので、手ブレのない撮影=三脚との併用で撮影を心がけます。撮影データを見る限り、個人的には日中ピーカンのときよりは午後2時から3時ごろのやや斜めのライティングで撮影することが多いようです。また曇りのライティングでの撮影も多いようです。曇りだと、強い影を気にすることなく撮影でき、また紅葉そのもののしっとりとした色が表現できます。コントラストを高くみせたり、透過光の撮影の場合はこの限りではなく、もちろん太陽の光が強いほうがいいでしょう。
また、紅葉の色を鮮やかに見せるPLフィルターもあるといいでしょう。常に付けっぱなしというわけにはいきませんが、順光、射光のライティングではその効果がよくわかります。簡単に言えば、葉っぱ表面の反射がなくなることで、色そのものがしっかりと表現できるわけです。角度によってはその効果がわほとんどわからない場合もあります。紅葉そのものではなく、周辺の緑の葉っぱなどを観察するとその効果がわかりやすいときもあります。 WBは太陽光、曇り、日影モードの順に被写体が赤みを帯びてきます(日中太陽光線下の屋外)。色や明るさは好みによるところが多いので、RAWで撮影した上、後で画像処理を行うほうが、好みの仕上がりに調整できるのは言うまでもありません。
作例の写真は都内公園にて昨年11月下旬、午後2時半ごろから3時までに撮影したものです。天気は薄曇でやや小雨の降る状況です。