種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2016.05.27【Vol.271】
季節を問わずさまざまな動物が撮影できる動物園。連写でシャッター枚数も自然と増えて、時間もあっという間に過ぎてしまいます。
人間の思ったように現れなかったりとシャッターチャンスが難しい動物がいる一方で、じっとしていたり、表情が豊かな動物もいます。まずは撮影がやさしい動物をねらってみてはいかがでしょうか。
撮影時に気をつけておきたいポイントは、動きのある被写体だけに手ブレのみならず被写体ブレは防ぎたいところです。特に動物園では望遠レンズによるクローズアップ撮影も多くなります。手ブレのリスクが減るといわれる1/焦点距離 秒以上(フルサイズ)を目安にシャッター速度を設定してもいいでしょう。シャッター速度画遅いようでしたら積極的にISO感度を高くして(ISO1600など)シャッター速度を速くしてみましょう。また、三脚や一脚の使用が可能な動物園もありますので、積極的に利用したいところです。ピントはまず動物の顔、目に合わせるといいでしょう。動物の体全体を狙ったもの、顔のアップ、尻尾や角など体の特徴的な部分など、一種類の動物でも細かなパーツをねらってみても面白いかもしれません。
動物園につきものの「柵」や「ガラス、アクリル板」ですが、柵の場合、その柵の網目が細かくなければ、標準ズームでも十分接近して撮影すること網目を消すことができます。細かくなるほど網目が目立ってきてしまいます。望遠レンズを使用しても消えない場合もありますので、その都度画面を確認してみましょう。ガラスやアクリルパネルはレンズ先端をそれらに密着すれば反射を消して撮影できます。ただしガラスやアクリルそのものの汚れやキズの大きなものは写ってしまうこともあるので注意しましょう。
作例は室内で撮影したテナガザルとコアラ、屋外のレッサーパンダ、いずれも縦位置で上半身あたりをねらっています。動きのあるテナガザルはISO1600、睡眠中のコアラはISO400で。屋外のレッサーパンダは動きが素早いのでブレを防ぐためにISO800 1/250で撮影しています。