種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2016.05.06【Vol.268】
3月下旬から色づきはじめる木々の様子。落葉樹だけでなく、5月、6月ごろには常緑樹でも新緑の芽吹きを迎えるようです。4月、5月には新芽の姿も見えて林や森、公園の木々がにぎやかになりますね。
新緑の持つ鮮やかな緑。その緑色も木の種類によってさまざまです。よく観察すると光を透過したときの緑の発色は葉っぱの厚さにも影響されています。晴れの日の透過光による爽やかで鮮やかな新緑の姿は美しいものですし、曇りの日や日陰では深く落ちついた雰囲気の緑を見せてくれます。PLフィルターによるコントラストの調整効果(葉っぱ表面の反射の調整)よく表れるので、同じ新緑でも色の変化を楽しむことができるでしょう。
画面いっぱいに新緑の枝を広角で写す、逆光の透過した葉をねらう、また水辺や渓流、滝などしっとりした被写体と組み合わせてもキレイではないでしょうか。
新緑を撮影する際のカメラの設定ですが、画像の色に変化をもたらすWBの設定はオートWB、太陽光が個人的には好みです。太陽光の場合、新緑に少し黄色味を帯びることがありますが自然な色味の範囲内であればOKとしています。WB自体、屋外天気に合わせて設定する機能ではなく、被写体の光の状況に応じてカメラが測定するオートWBは大変便利と考えています。「スタンダード」「ポートレート」「風景」といったようにカメラ内で設定できる仕上がり設定はスタンダードで撮影しています。風景を撮影するということで「風景」モードに設定することは無く、色が濃くなり、コントラストが強くなるのが好みではないからです。
色の変化や美しさを主題にしてみせる新緑の景色だからこそ、自分好みの色が得られる設定を見つけてから撮影してみることをオススメします。