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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2016.06.10【Vol.273】

アジサイを撮ろう

プラス0.7補正

プラス1.7補正で明るく

マイナス0.3補正

雨とアジサイ

5月下旬から6月下旬~7月初旬まで見ることができるアジサイの花。梅雨の風物詩の花としても有名ですね。人の背丈ほどに育った丸い樹に白や紫、薄い赤色の花が咲いています。ガクアジサイや丸い形が多い西洋アジサイなど品種もたくさんあるようです。雨上がりで水滴のあるアジサイや日陰で柔らかく淡い白色でひっそりと咲くアジサイなどちょうど今の時期が見頃ではないでしょうか。また、濃い緑で縁がのこぎり状の特徴的な葉っぱと淡い色の花を組み合わせて撮ってみてもいいでしょう。

日陰や、雨上がりでしっとりした雰囲気のアジサイですが、淡いながらもしっかりとした色が特徴的です。咲き始めから咲き終わりの色の変化はもちろん、日陰に限らず日なたで撮影しても十分見応えのある花です。花の色の「濃い」「薄い」そしてどの程度の大きさで一枚の画面に収めるかによって細かく露出を変化させなければなりません。明るめに表現するよりはやや暗い雰囲気で撮影するほうが、しっとりとした雨の日のアジサイというイメージを強調することはできるでしょう。また、日陰に咲く暗い葉っぱの部分も含めてアジサイの樹全体を見せるのであればわずかに-0.3~0.7程度マイナス補正で撮影することで見た目に近い色を見せることができます。
ただし本来が明るい色の花ではないのでマイナス補正にばかり頼ると色が濃くなるばかりです。アジサイをアップで撮影したりする際は0.3~1程度のプラス補正も有効です。

そしてWBで大きく色は変化していきますので、いろいろと変更して撮り比べて見るのもいいでしょう。通常はオートWBで見た目に近い色が出ると思いますが、薄い青や薄紫系のアジサイはWBを太陽光に設定して撮影すると、見た目以上に青味を帯びて写ることも多いようです(日中晴れた屋外や薄曇りのシーン)。
花の色はもちろん花をどの程度の大きさで撮影するかによって適宜露出を変更、光の状況に応じたWBの変更。PCを使えば撮影後にそのどちらも簡単に変えることができてしまいますが、やはり撮影時に感じた自分のイメージが現れる最適な設定を探してまずは1枚撮影してみるのはいかがでしょうか。

主にガクアジサイとアジサイ(ホンアジサイとも言うようです)を多く目にします。緑色のフチがギザギザの葉っぱと薄い青や紫、ピンク色が特徴的です。
撮影時に注意したいのがピント位置で、小さな花や花びらが密集して一つの形を作っている花ですので、マクロなどで極端に寄ってしまうと、前後が大きくボケてしまいアジサイ全体として捉えることができません。ひとかたまりで見れば比較的大きな花ですので、その際はマクロレンズで寄らずにやや広角気味で花に寄って大きく見せるのも一つの手段です。また望遠レンズを使いその最短撮影距離(およそ1.3m~1.5m程度)で一つのアジサイをポイントに撮影するのもいいでしょう。
また、アジサイの色ですが、WB太陽光で撮影すると、多くの天候下で黄色がかってしまうようです。淡いピンクや薄紫のアジサイの場合はオートWB、ご自身で色温度を調整して見る場合4500K程度を境に上下してみると、薄曇でしっとりした雰囲気になります。青色が濃いアジサイは太陽光でも比較的きれいに色が再現されることが多いようです。(モニターの環境などによって見え方は異なりますので、プリントしての比較なども試してみるといいでしょう)

もちろんボケを生かした撮影も面白いでしょう。ガクアジサイのように花の真ん中にしべのような部分が密集し周囲に小さな花が咲いています。周辺の花にピントを合わせれば密集した中央のしべの部分がボヤけて一体となり小さな花の部分が引き立ちます。また、緑の葉っぱを入れることで淡い色との色彩の差を見せることも可能です。花よりは葉っぱのほうが全体的に盛り上がって中に埋もれてしまうアジサイもありますが、ライティングによってはスポットライトのようにアジサイだけが照らされていることもよく目にします。たくさん咲いている中でも細かく観察していけばバリエーションをつけた撮影ができるのがアジサイの特徴でもあります。あと少しの時期ですが、道端で手軽に撮影できるアジサイの撮影にチャレンジして見てはいかがでしょう。

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